コンバンハ本店 江川です。
実はワタシ篠山市の消防団に入っておりまして、先日、篠山市消防ポンプ操法大会というのに出場して参りました。操法というのはポンプ操作の基本操作とタイムを競うもので、優勝すると県大会へ、そしてそこを勝ち上がると全国大会というものなのです。
ご興味を持たれた方は一度動画サイトで見て下さいね!ロボットかー?!って思われるかもしれませんが、極めるとあ〜なっちゃうんですよ(笑)
ワタシの所属する分団は記憶の限りでは3位以内もない弱小チームといった感じでしたが、今回はワタシ・・・最年長44歳ということでマグナムをぶちかませて頂きました。練習はもちろん一度も休む事なく参加し、年下の団員たちも先輩が頑張ってるのに休めな〜い空気を作り出し、2ヶ月半の間 週2の練習をやり抜いたのです。も〜ね〜競走馬だったら目標のレースにピークを照準あわせてやっていくんでしょうけど、やっぱシロートはあかんね〜練習の最後の方は疲労感が抜けなくてピークなんかとっくに過ぎてますって感じでした(笑)
そんなこんなで頑張ったんですが、当日の結果は惜しくも4位でした(ちょっと雰囲気に飲込まれた感もありました)が、最後にまとい賞という賞を頂き何か報われた気がしました。
大人になると相手と競うということがあまりないのですが、何とも言えない緊張感で逃げ出したくなるにも関わらず次こそはもっとイケるって思う自分がいるのが不思議です。
さて今回はアルトの側面の修理です。
ユーザー様の予算の都合もありまして内容は・・・
・リアクオーター(リアフェンダー)鈑金&1/2ボカシ塗装
・リアドア、同色のリサイクル品に交換(交換以外は特に手を加えず)
・フロントドア鈑金&1/2ボカシ塗装
となります。
タイトルの修行の身というのはリアドアがリサイクル品だというこうなんです。
なんでって?
そうシルバー塗装は色目やメタリック感が分かりやすく今回の塗装はリサイクル品が色の基準となるため、色を合わせていくというのが非常に難しいのです。
同じシルバーちゃうんかいって?おとうさん?
ちゃうんですわコレが
も〜ぜーん部同じやったらこんな嬉しいことはないんですが、製造年式や工場の場所の違いで全く違うんです。
2台並べりゃ全然分かりませんけど、並べた車のドアを1枚ずつ入れ替えたらビックリしますよ〜。
偶然同じってこともあるかもしれないですが、大概違います。
まあ文章はこれくらいにして見ていきましょうか?
クオーターのアーチ部は形が結構酷いですよ。
まずは粗出しから。今回もハンダくんの登場です。
そしてパテで整形しリサイクルドアに交換し面を揃えていきます。さて今回は隣のパネルと違和感なく塗装する事が最重要課題で、ワタシの塗った過去のデータサンプルから今回作る事にしました。カラーはZ2Sシルキーシルバーメタリックです。一般的には知られていませんが、シルバーにこれだけの色が入っているのですよ!!全部で8色塗り板というテストピースで調色開始です。メタリックだと調色のポイントは大きく3つ挙げられます。まずはメタリック感。メタリックも数十種類あるので完璧は難しいですが、これが一番最初に見るところで、太陽光が当たって輝くメタリックの輝き感が合わないと何回やっても合わないのです。ちなみに下の画像のテストピースは少し輝きが足りていません」。
メタリックの粒子はよく似ていますがまだ何か違いますね〜そして調色の2つ目のポイントは斜めから見た透かしの明暗。3つ目が色調です。下の画像を見て分かるかと思いますがリサイクルドア少し黄色味が強くありませんか?ん?なかなかいい感じになってきましたよ↑細かく言えばもっと合わせるポイントがあるのですが、この3つがあえば大体イケると思ってます。
本来であれば新品パーツ交換で前後パネルはボカせばこんなに調色は要らないのですし、同色のリサイクルパネルでも同じ色に塗ってボカシてしまえば簡単な話なんです。(同色リサイクルパーツは色を塗らないという前提なのでリーズナブルになります)しかし今回はユーザー様に色目や明暗の違いが出るかもしれないという事を前提にお受けした経緯もありあえて難しい作業にしています。あからさまに違う色ではカッコが付きませんしね。
奇妙な仕切り紙がありますが、これも綺麗に仕上げる為の方法です。ちなみにその仕切り紙をつかんでるのはボーカルさんが使うマイクスタンドです(笑)結構使えます。またまたちなみな話ですが、調色のテストピースを塗るときは楽譜スタンド使ってます。これも結構使えるんです(笑)すんません、、しょうもない自慢話で(苦笑)
塗り上がりで仕切り紙を取ってみるとシルバーのかかっている部分がリアクオーターの部分を見れば分かるかと思いますが、前まで塗り込んでいないんです。塗り込むと他の箇所までどんどん広がるといった感じで、細かい事ですが、ホント重要です。リサイクルドアを再度付け各部品を組めば完成です。
リアクオータはまずまずいけたのですが、フロントドアはリアドアより少し暗く仕上がったのが残念です。原因は塗り方に少し問題があったのだと思いますが、これはまた今後の課題とさせて頂きたく思います。まだまだ修行の身なのでワタシ!しかし、納車時凄く喜んで頂き恐縮です。ありがとうございました、I様。でももっともっと経験を重ねてより良い仕上がりに努めたいと思います。