日別アーカイブ: 2022年5月25日

86 クラッチ交換

みどりモータースの整備士、坊ヶ内です!

 

トヨタの86にご入庫していただきました!!

 

お客様よりクラッチが滑っている。とご相談を受けましたので早速点検をしていきたいと思います!(^^)!

 

といってもクラッチ滑りは整備士なら少し乗っただけでも分かる症状なので、特にトラブルシューティングはございません汗

 

強いて診るのなら車を平坦な場所に停めて、サイドブレーキを引きながらブレーキペダルを踏み、マニュアルギアを6速にいれます。

 

この状態でクラッチペダルをそぉ~っと放していき、クラッチが繋がった状態でエンストをしなければ完全にアウトです(*_*;

 

ちなみに86のクラッチは油圧式なので、クラッチが減っていくと段々繋がる位置が上になっていきます汗

 

この状態では走行はしにくい上に、完全にクラッチがなくなってしまうと走れなくなるので大変です”(-“”-)”

 

お客様には代車をお出しして、早速交換の準備です!!

 

86に限らず、クラッチを交換する際には同時交換をしたほうがいい部品が何点かあり、これはディーラーやショップによって違いがあったりします。

 

当店では基本的に クラッチディスク、クラッチディスクカバー、レリーズフォーク、レリーズベアリング、ピボット、パイロットベアリング、MTオイル、付随する留め金具。を交換致します。

また、フライホイールも劣化や損傷が酷ければご相談させていただくこともありますが、基本的にはお客様の許可を得たうえで上記の部品を交換していきます!!

 

大体6万キロ~10万キロくらいでクラッチが無くなることを考慮すれば、付随する部品も交換しておいたほうが安心ですね(*_*)

 

こちらが部品達になります。

 

 

では早速リフトアップして作業開始です!!

 

86にはごっついアンダーカバーが付いているので、まずはこれを外していきます。

 

 

 

そしてこちらのミッションケースを降ろさなくてはいけないため、その下のマフラーやプロペラシャフトを外していきます。

 

 

 

続いてミッションオイルを抜いていきます。

 

 

上の穴は注入口になります(;^ω^)

 

この工程で取り外す主な部品は、エンジンルームの上からはレリーズシリンダー、下からはスタビライザーになります。

 

 

上記の写真はミッションケース上部になります。

 

スタビライザーも外します。

 

 

スタビライザーは取り付けたままでも問題はないのですが、ミッションケースを降ろしたり載せたりする際にすごく邪魔になるので私は外すようにしています(._.)

 

86はエンジンルームからも車両下からもエンジンとミッションを繋げているボルトが丸見えなので、多くの横置きタイプのエンジンと比べたら作業がしやすいですね!(^^)!

 

セルモーターもミッションケースを介して付いている部品なので、こちらも外していきます!

 

 

準備ができたらミッションジャッキを用いて、ミッションケースを降ろしていきます!

 

86に限らずここがクラッチOHの山場の一つです(個人的には)

 

ミッションジャッキをかけたら、ミッションのマウントを外していきます!

 

そういえば載せてませんが、室内での作業もあります。写真を撮り忘れていました(;^ω^)

 

86のミッションケースはこんな感じになります。かなり汚れが溜まっていますね汗

 

 

レリーズフォークとレリーズベアリングも新品と比べると劣化しているように見えます(-“-)

 

ミッションケース内では、レリーズフォーク、レリーズベアリング、ピボット、留め金具等を交換していきます!!

若干の知恵の輪要素がありますが、付いていたように付ければ大丈夫です!

 

そして、レリーズベアリングの内側の可動部にはしっかりとクラッチグリスを塗ってあげます(ここのグリスが不足すると、クラッチペダルを踏みこんだ時にギーギーと異音がします)

レリーズフォークの接触面にも塗ります。
ここも上記と同様に異音の原因になるのでしっかり塗ります。

 

 

灰色の泥みたいなのがクラッチグリスです。

 

続いてクラッチ側の作業に移っていきます。

 

写真のようにエンジンのフライホイールに、クラッチディスクを覆っているディスクカバーがボルト留めされている状態なので、クランクシャフトプーリーのボルトを工具で固定しながら6本あるボルトを外していきます。

 

 

目視上、フライホイールまで損傷はなさそうなので再利用することにします!(これまた写真を撮り忘れてました汗)

 

ちなみにこれが取り外したクラッチディスクと、カバーになります。

なにやらもけもけが浮いてきてます。

 

 

センター出しキット。というSSTでフライホイールとクラッチディスクにずれが生じないように固定して、ディスクカバーのボルトを取り付けていきます。

 

3~4回に分けて締め付けていき、最後は規定トルクの  16ニュートンで締め付けます。

 

 

ピンクのマーキングは、忘れ防止のマーキングです。

 

あとは先程作業したミッションケース側と、エンジン側をドッキングさせて、逆の手順で組付けていけば作業完了です!!

 

私自身86のクラッチ交換は4回目だったので、特にはまることもなく終わりました!(^^)!

 

交換した後はクラッチミートがとんでもなく変わるので、最初は違和感があるかと思いますが大丈夫です(^^)

 

みどりモータースではスズキ車以外も整備、重整備、車検。なんでもご依頼を承っております!!

 

なにか相談事があれば、ご連絡おまちしております!!

 

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