こんにちは本店 江川です。
今日はラッピングではなく板金塗装をアップします。
いつもラッピングのアップばかりでラッパーと思われている方もいらっしゃるでしょう。でも本来の業務は鈑金塗装なのです。みどりモータースは他所とちょっと違うのは自社でお客様の車を鈑金塗装しているところではないでしょうか?まあ大きな施設ではないですが、フレーム修正機、鈑金引き出し作業に必要な器具はもちろんの事、塗装ブースまで完備しております。
さてどのようにしてヘコみやキズは直っていくのでしょう?
Let’s Go!!
入庫時の状態です。
今回はリアドアが前から後ろまでメラメラに歪み、リアフェンダー(俗にリアクオーター)のアーチラインが全体的の押されドアとの面に段差が出来てしまっています。そして後部のヘコミが大きい。
メニューとしましてはリアドア交換、リアフェンダー鈑金、リアバンパー鈑金となります。
まずは鈑金ですが、鈑金一つとってもやり方が色々あり、その時の状況を見てどのようにすればベストかを判断しなければなりません。 こういった損傷はアーチラインの面とドアの面を合わせるのが非常に大事で、元のプレスのちょっとした膨らみや、生産工場で塗布されるシーリングを損なう事なく作業する事が仕上がりの出来として大きく違ってきます。もちろん復元出来ない程の損傷でしたらシーリングを剥いだりもしますが・・・
ワッシャー引きというのが一般的なやり方ですが、点で溶接して引っ張るこの方法では引っ張ったところがイボのように飛び出し出した後の処理が大変です。
そこで今回登場したのが半田で引っ張る半田くんです。(本当にこんな名前なんです)これですと低温で溶接プレート全体を半田で溶着出来るため繫ぎあわせれば全体的に綺麗に出す事が可能となります。低温のため最近の軽自動車の定番である薄型の鉄板を引き出し作業で歪ませる事なく引っ張り出す事もこの半田くんの魅力。
なかなかいい感じにでたでしょ?
よーく歪みをチェックしたらようやくパテの登場です。ひどい事故などでしかも交換せずに鈑金となった場合厚付けパテを用いたりもしますが、今回はそれほど歪みが残らず鈑金できましたので中間パテというものから塗り込んでいきます。中間パテはあくまでも小さな歪みのヘコミ部分を埋める為のものです。それが終わると今度は黄色のポリパテで形を綺麗に整えます。
次にサフェーサーです。これはポリパテで形を作ったあと最終的な面の極小さな歪みやボディとパテの境目を埋める役割をしる液体のパテといったところでしょうか?
このあと耐水ペーパー400番〜1000番の順で先程の小さな歪み、境目を無くしていきます。
いざ塗装へ。。
いきなり塗装ではなくボディの色に近い色を調色してからの塗装となります。
今回はパールホワイトなので下のベースホワイト、パール、クリアーの順で3コート塗装です。
3コートパールって聞いた事あったらこの意味ですね!
リアドアは新品で裏表の塗装があるため単体での塗装となります。
リアドアを交換したためフロントドアにもボカシ塗装をしグラデーションで色の微妙な誤差を分からなくします。フロントドア半分くらいまでボカしますのでドア前側は元の色が残ります。調色で作った塗り板で塗装後チェックしてみました。フロント側ドアミラー下と後ろ側のドアノブでこの違いがあるのが分かるでしょうか?リア側は塗り板どおりの色となっています。
リアドアを開けアーチラインを上から見たところです。アーチラインに沿ってほんの少しだけ膨らみのような溝のようなものがあるの分かりますか?これを潰さず仕上げられたのは本当にラッキーでした。ちょっとしたこだわりですが、見る人が見ればここだけで修理しているのバレちゃいますので(笑)
ハイ!完成です。
おっと!?リアバンパーは結局、先端の変形が戻らず交換となりました。
どうですか?へこみ直しといっても奥が深いんですよ〜これが
でもそこが面白いのがこの仕事です。
ヘコんだら みどりへGo!!